小児矯正(子供の矯正)の費用について

2021年04月06日

「うちの子、歯の矯正を考えた方がいいのかな?」と、子供の歯並びに悩む親御さんは少なくありません。矯正にかかる費用がどれくらいかかるのでしょうか?今回は「矯正費用」についてお伝えしていきます。

 

 

 

🦷①診察費などの初期費用:無料~6万円

まずは、矯正治療の相談の診察費用です。

初期費用にもいくつかの段階があり、歯列矯正を専門とする歯科医院であれば相談や簡単な診察などを含む初期費用を無料にしているところもあります。矯正相談後に歯列矯正を始める場合、まずは治療計画を立てるために精密検査が必要となります。精密検査では写真撮影、レントゲン撮影、歯型とりなどを行います。精密検査の費用は36万円前後かかります。

🦷②治療費用:10万円~120万円

矯正治療に進むと、使用する矯正器具によって費用に大きな差が出てきます。

🦷プレオルソやムーシールドによる受け口治療:約10万円

受け口を早い段階で治療するマウスピースタイプのプレオルソやムーシールドを使った治療は、10万前後です。

 

🦷1期治療(子供の歯列矯正):約35万円~60万円

顎の骨格を矯正する固定式器具やプレートを用いた治療は20万円~60万円程度です。使う器具や治療期間によって費用が異なる場合があります。

 

🦷2期治療(第1期治療後の大人の歯列矯正):約30万円~70万円

第1期治療が完了し、永久歯にブラケットを使用した第2期治療は30万円以上の費用がかかります。

歯の表側につける金属製のブラケットなら30万円~となりますが、歯の裏側にブラケットを装着するリンガルブラケットになると70万円前後~と費用が高くなります。

一般的には、第2期治療は通常の成人矯正(第1期治療なしで大人の歯列矯正:約60万円~120万円)の費用から子供の第1期治療の費用を差し引いた金額となるパターンが多く見られます。

歯科医院によっては、第1期治療から継続して行う場合は、少し費用を抑えられる場合もあります。

🦷③それ以外の費用

治療前の診察代や治療費以外にも費用が発生する場合があります。

治療が終わったら終了、ではなく定期的なメンテナンスなどの費用がかかることも頭に入れておきましょう。

 

調整費用(通院ごと):1000円~1万円

矯正治療中は定期的に歯医者さんで診察を受け、ブラケットの状態や治療の進み具合などを確認する必要があります。

その際、ワイヤー交換が必要になったり、調整が必要になった場合は診察費や調整費がかかります。

 

メンテナンス費用(治療後):3000円~1万円

矯正治療で正しい位置に戻った歯を、再び元の位置に戻らないようにするためのメンテナンス費用が必要です。

専門の器具を使用するなど様々な方法があり、費用も一定ではありませんが、数十万円ということはなく数千円~という費用が一般的です。

🦷子供の歯列矯正は保険適用内で治療できる?

一般的な子供の歯列矯正は健康保険の適用外です。

ただし、顎変形症や唇顎口蓋裂といった先天的な病気で、国が認めた特定の症状に当てはまる場合は健康保険が適用されます。

🦷子供の歯列矯正は医療費控除の対象

医療費控除とは家族の1年間の医療費が10万円(所得によって上限が異なります)を超えた場合に、一定の金額を所得税から控除してもらえる国の制度です。

子供の歯列矯正は医療費控除の対象となります。

数十万円の歯列矯正費用を丸々負担しなくてはならないというわけではないので、このような制度を活用して治療費を軽減すると良いでしょう。

治療にかかった明細と一緒に確定申告をすることで、医療控除が適用されます。

 

 🦷まとめ

多くの矯正歯科医院で見られる診察費や調整費の都度払い制、定額制(トータルフィー)の2つの支払い方法があります。

もしお子さんの歯列矯正に悩まれている場合は、まずはお近くの矯正歯科医院を訪ね、じっくりと相談してみることをお勧めします。

 

日本歯周病学会 認定医
日本歯内療法学会 専門医
日本歯科保存学会 認定医
アメリカインプラント学会 認定医
ジャパンオーラルヘルス学会 予防歯科認定医

米国ロマリンダ大学インプラント科 卒業
北海道医療大学 歯学部 歯周歯内治療学分野 非常勤講師
歯学博士

札幌歯科 坂本渉