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子供を虫歯にさせないためには…

2021年06月21日

虫歯は一度かかると再発しやすく、治療を繰り返し続けることになってしまいます。治療をくり返せば、歯の寿命を縮めてしまうことに。お子さんの大切な歯を虫歯から守るために、「子供の虫歯」について知りましょう!

 

子供が虫歯になる背景

生まれたばかりの赤ちゃんのお口には、虫歯菌はいません。

では、なぜ子供は虫歯になってしまうのでしょうか?

それは、虫歯菌がお母さんなどの身近な大人からうつってしまうから(母子感染)です。

虫歯菌は感染します!

虫歯菌は主に親から感染してくると考えられています。

以下は、どのようにして感染するかの例です。

1)愛情表現のためのキス
2)熱い食べ物を息で冷ましてからあげる
3)固い食べ物を口で噛んで柔らかくしてからあげる
4)箸やスプーンなどを共有する

などの行為によって子供に感染します。 

また、虫歯菌は歯のようなところにしか住めないので、口の中に歯が生えていなければ生きていけません。

生後6ヶ月頃に歯が生え始めると虫歯菌への感染が始まります。

特に生後18ヵ月(1歳6ヶ月)から30ヵ月(2歳6ヶ月)までの時期に最も感染しやすいと言われているので、この時期は特に注意が必要です。

その後も、乳歯の奥歯が生えはじめると、虫歯菌の生育場所が増えたり、砂糖の摂取する機会が増えてくるので感染はさらに起こりやすくなります。

 

スウェーデンの研究によると、2歳前に虫歯菌に感染した子供の方が、2歳以降に虫歯菌に感染した子供よりも虫歯が多い傾向があることが報告されています。

2歳まで虫歯菌に感染しなかった子供の、4歳時の虫歯の本数はわずか0.3本だったのに対し、2歳までに虫歯菌に感染した子供の4歳時の虫歯の本数は5本でした。

虫歯の本数になんと15倍以上もの差があることから、感染の時期が早いほど虫歯はできやすくなることが分かります。

そのため、大切なのは虫歯菌に感染させないことになります。

 

虫歯の予防法は?

子供への虫歯菌の感染を防ぐには、次のような方法があります。

1)子供が生まれる前
母親はもちろんのこと、父親や同居する家族の虫歯や歯周病の治療やクリーニングなどの予防処置をおこない、口の中の細菌をできるだけ減らす。

2)生後1歳前の離乳期
虫歯菌は唾液を介してうつるため、食べ物の口移しなどをしないようにします。また、スプーンなどの食器大人とは共有しないようにします。両親は十分気をつけていても、たまに訪れた祖父母の家で口移しを目撃してしまった!と心配される方も多くいます。心配性の方は、普段から周りの方に「うちでは、口移しや共有は禁止ですから。」と徹底してみるのも一つの方法かもしれません。

3)1~3歳
食事や間食に砂糖の多く含んだ食品は摂取しない生活を送ります。また毎日の歯みがき、歯科医院でのフッ素塗布などの予防処置をおこなうようにします。フッ素塗布は最低3ヶ月に1回は必要です。
お子さんへのフッ素塗布は、できればなるべく早い時期に行うことをお勧めしますが、具体的な時期に関してはまず歯科医師に相談しましょう。

 

フッ素塗布での虫歯予防

フッ素塗布の効果

フッ素は歯の再石灰化を防ぐと共に、虫歯菌が酸を作り出すのを抑制しますので、フッ素を直接歯に塗布することは、乳歯か永久歯かに関わらず虫歯予防の定番と考えられています。

フッ素塗布にはそれ以外にも、歯の質を強化する効果がありますので、歯の質が弱い方にはフッ素塗布はとても効果があります。もちろん子供だけでなく大人にも効果があります。

歯の表面に作用してエナメル質を強くする
乳歯や生え代わったばかりの歯は弱く虫歯になりやすい状態です。この時期にフッ素を使うとエナメル質が強くなって虫歯になりにくい状態を作ります。

虫歯菌が歯を溶かす酸を作るのを防ぐ
虫歯は虫歯菌が出す酸によって歯が溶かされる病気です。フッ素は虫歯菌が酸を作り出すのを抑制しますので、虫歯が出来にくい状態になります。

再石灰化をすすめる
毎日の食事のたびに歯の表面では、脱灰と再石灰化が起こっています。フッ素は歯の表面のリンやカルシウムと結合して酸に強い膜を作りますので、歯の修復を助けます。

 

虫歯予防先進国フィンランドでは、「 歯磨き 」「 正しい食生活 」 「 フッ素 」「 定期健診 」 の4本柱に加え、キシリトールの活用と、母子感染の予防を徹底しています。

フィンランド方式のマイナス1歳から始める虫歯予防

赤ちゃんがお腹の中にいる時から、親が虫歯菌のコントロールをして、子供に感染しないようにするため、妊娠6か月から出産後9か月まで1日4回キシリトール100%ガムを噛んでもらい、出生後も「 歯磨き 」「 正しい食生活 」 「 フッ素 」「 定期健診 」を行なった結果、12歳時の虫歯経験歯数は1.2本だったと報告されています。

キシリトールを使った虫歯予防法の注意点
・1日にキシリトールを5g以上とる
・1日にまんべんなく食べる(朝・昼・夜)
・3か月は続ける
・最初は1度にたくさん食べると、お腹がゆるくなる。
適応が起こると1日あたり90g(約1.6g/体重)まで安全とされている。

歯科専売のキシリトールガムもあります。

キシリトールを5gとるには・・・
市販のガムは1日10
歯科専売のガムは1日

 

ガムがかめない、小さい子にはタブレットを!

慣れないうちは細かく砕くか、小さく割って食べさせてください。

お口の中でタブレットが徐々に溶けていきます。

この商品の場合、一日約6粒が効果的です。

※袋の裏には3粒を目安に…と書いてありますが、ムシ歯予防に適する量は、約6粒です。

 

《注意》キシリトールという成分は消化・吸収されにくいので、

一度に食べるとお腹がゆるくなる場合があるので気をつけてください。

一度に食べる量 = キシリトール量30g以上
しまじろうタブレット ⇒ 34粒
市販のキシリトールガム ⇒ 57粒
歯科専用キシリトールガム ⇒ 23粒

↑ ↑上の量を一度に食べるとお腹がゆるくなるので注意が必要です!

もう一点、注意していただきたいのが、キシリトール100%のものであることが大事です。

市販の物の中には、キシリトール配合となっていても100%ではない物もあります。

100%でなければ結局糖分が含まれているので、むし歯になりやすいです。

必ず「キシリトール100%」のものを選んでください!!

 

札幌歯科 院長  坂本 渉  Sho Sakamoto

歯学博士
米国ロマリンダ大学インプラント科卒業
北海道医療大学歯学部歯周歯内治療学分野非常勤講師

日本歯周病学会 認定医
日本歯内療法学会 専門医
日本歯科保存学会 認定医
アメリカインプラント学会 認定医
ジャパンオーラルヘルス学会 予防歯科認定医